2007,4,15 能郷白山1617m B (岐阜・本巣市)
☆登山口P-(35分)-林道-(51分)-3合目-(19分)-前山分岐-(50分)-鞍部-(25分)-山頂 ☆山頂-(53分)-前山-(40分)-林道-(32分)-登山口P |
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登り | 3時間10分 | 下り | 2時間10分 |
高低差 | 917m(累計差1092) | 距離 | 往復約9,5km |
メンバー | 単独 | アプローチ | 43km 1時間 |
4月中旬ともなるとネット仲間は花モードになっているようだが、今年はスキー以外で雪山を歩いていないオイラは
未だ雪山に未練が残っておるのだ。腰痛が悪化してからの前回、前々回と近場の未踏シリーズだったが、どちら
の山からも良く見えていた白い能郷白山が気になっていた。その能郷白山へ山仲間の月光さんが登られたのが
刺激になり、実に6年ぶりに出かける事にした。初めて登ったのが9年前の10月。
丁度根尾村村民登山大会の日で300人が登って来て大変だった。
そして帰路のラジオで「和歌山毒入りカレー事件の容疑者逮捕!」の一報を聞いて驚いた記憶がある。
その次が6年前の残雪期の5月に登ったのだが、あまりの虫の多さにウンザリして
早々に退散し、それ以来足が遠のいていたのだった。
早く戻ってのレポ作りが待っているので、5:30に家を出ます。美山のコンビニへ寄るが何時ものように欲しい物が無い。
家にあったラーメンを持ってきたので、おにぎりとクン卵、ウイダーインゼリーを買って美山経由で根尾を目指す。
R418から樽見へ着き、早朝でひと気は無い薄墨桜でも見て行こうかなと思ったが、どうせ散ってしまっている
だろうと素通りをして行く。
6:05 樽見から能郷白山を望む | 6:17 能郷谷から前山を望む |
R157の薄墨桜への入口を過ぎ進むと前方に白い山が見え出します。そうです!能郷白山が望めるんです。 薄墨温泉入口を過ぎ北上し、福井県側への通行止め表示を見て左折をして能郷谷へと入って行きます。 9年前に初めて来た時、この辺りで物凄い数のサル軍団を見た記憶です。 その為か畑の周りには囲いと電線が張り巡らせて有りました。 徐々に奥深い谷へと進みます。道路に濡れたタイヤの跡が付いているので、登山者は結構入っているようでした。 登山口よりだいぶ手前から駐車車両が現れますが、奥まで入れそうなので入って行きます。 既に林道を歩いている方もいました。軟弱なオイラは毎回同じ場所の登山口30m手前の駐車スペースに止めました。 まわしをしていると単独の登山者が半袖シャツ姿で、いかにも寒そうに歩いて来られました。 |
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6:40 登山口スタート | 6:50 いきなりの急登です |
7時に登り出す予定だったが、早く出てきたので当然スタートも早くなります。 スパッツは結構蒸れて暑いので、雪が現れてから着けます。少し寒いので手袋ははめます。 そして6:40に標高710mの登山口から歩き出しました。 いきなり沢を渡りますが、冷たい沢水を下山後に飲めるのでありがたい。その後はいきなりの急登です。 承知はしていても辛い登りが続きます。 何時もの様に早速ウグイスが歓迎しているかのように鳴いています。これは何時もの思い込みです。 歩き出して10分辺りで休んでおられる登山者を追い越します。かなりお疲れの様子。 えらく早い休憩ですな〜そうか、きっと下の駐車場から林道歩きだったんでしょうね。(^_^;) 登り出して15分辺りにブナの巨木が現れます。何気に幹を見るとナイフか何かで削った文字が「作助」と読めます。? 登山者のイタズラ書きかな?とも思いましたが、以前NHKで見た東北のマタギの事を思い出しました。 マタギは熊を仕留めた場所の木にナタで名前を掘る習慣があったそうです。 この木の名前も古そうな名前だし、ナタで掘ってあるようでした。能郷谷にもマタギの習慣があったのかな? |
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7:06 登山道脇にはイワウチワの群落が | 7:15 林道からの登山口 8人パーティを追う |
時間も7時辺り、足元にはイワウチワが咲きだします。 夜露に濡れてうつむき加減ですが、少しは上を向いているのもありました。 その中に白色があり、初めて見たので驚きました。 7:02に一合目(標高900m、山頂まで4315m)の表示が現れます。 上を見上げるとタムシバの蕾でしょうか、白い花が咲きかけていました。 その先の登山道脇にはイワウチワの群生が見られ、歩き出して35分で林道に出ます。 丁度8人パーティが登り出すところでした。振り返ると手前の山の肩に舟伏山がギリギリで見えました。 その右横には岩岳も。今日の舟伏山はイワサクラ見物の人達で賑わっている事でしょう。 そして岩岳にはイワウチワの群落があるが、そろそろ咲き乱れているだろうな。 お茶を一口飲んで歩き出します。ここでも休憩中の単独者を抜いて行きます。 ここからの登り出しも急登です、ヤレヤレ・・・歩き出して直ぐに石仏を見ました。 3回目にして初めて気が付きましたが、何のいわれがあるのか? 一気に高度を上げ振り返ると、先程は少しだけ見えていた舟伏山も良く見え出します。 |
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7:37 二合目 標高1160m 山頂まで3,6km | 8:02 暫しの雪上歩き |
息を切らしての急登も15分程で緩やかな登山道へと変わります。 二合目を過ぎると左の樹間越に残雪の山々が現れだし、振り返ると徐々に展望が広がり先週登った日永岳も見え出し感動です。一旦下ると登山道にも雪が現れ、木々の切れ間からはピラミダルな蕎麦粒山と小蕎麦粒山が確認できました。 蕎麦粒山は少し薮があるので、今の時期のほうが薮が隠れて歩きやすいでしょうね。 この辺り暫し雪上歩きです。次が三合目(標高1330m、山頂まで2715m)です。 尾根に出ると少し風が出てきて寒く感じます。このまま風が吹き続けると山頂手前の急斜面がアイスバーンでは無いかとチョッと心配になってきますが、多分気温が上がれ大丈夫だろう。 |
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8:11 三合目 届け〜むっしゅ〜さんへ! | 三合目から望む 先週登った日永岳ズーム |
そう言えば今日、「むっしゅ〜の野遊び録」のむっしゅ〜さんが山遊びをしに、オイラが先週登った日永岳へ行かれておるらしい。8時半には山頂から此方に向けて雄叫びを発すると言われた。チョッと時間が早いが負けじと叫んでしまった。 「ウ〜ヤ〜タ〜」これは懐かしい!少年ジェットの雄叫びだ!近所の同級生で登山家中年ジェットを名乗るH君がこれを見たら懐かしむだろう。(^。^;) (このせいで三重県に地震が起きたのではないでね) |
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金糞岳と蕎麦粒山 | 舟伏山と岩岳 |
三合目辺りからは展望の良い尾根歩きが続き、展望を楽しみながら休み休み歩きます。 一番目に止まるのがピラミダルな山容の蕎麦粒山です。その左方面には伊吹山(まっちゃんが登っていた)も見えます。 そのまま左へ目線を向けると高賀山(白影さんが登っていた)も確認できます。 先行パーティとは着かず離れずで一定間隔でしたが、前山手前で休憩されていたのでクリアーします。 |
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8:31 前山手前より能郷白山が | 8:37 前山より全容を現す能郷白山 |
前山を回りこむように登って行くと、いよいよ残雪タップリの能郷白山の全容が現れます。 それより前山一帯の雪原には驚きましたね。今までとは一変した世界が広がっていて感動ものです。 暫し足を止め写真撮影をします。追い越した愛知県の8人パーティが到着したので、一枚記念に撮ってもらいます。 来年の年賀状に使えそうです。(^_^;) リーダーらしき方が左に見えるピークを冠山だと説明されています。(-"-;) 以前登った時も尖った蕎麦粒山を冠山だと言っていた人がいましたが、 方角が全く違うし両山とも登った者には形が違うので明らかに分かります。 さて、ここでスパッツとサングラスを着けます。 スパッツを出そうとうつむくと、胸ポケットに入れてあった手帳が落ちスルスルと滑って行きます。 慌てて取りましたがね。。。 |
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8:45 残雪タップリの尾根歩き | 8:58 楽しい尾根歩き (^-^*)/ |
8分の休憩後同じように休んでいたパーティを追い越し進みます。 それにしても気持ちの良い残雪の尾根が続いています。(^-^*)/ 磯倉から能郷白山への稜線を正面にしてルンルンで歩きます。右手には本家加賀白山も現れてきますよ。 |
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9:02 徐々に細くなる尾根 | 9:05 ワクワクドキドキの尾根歩き |
広かった尾根も徐々に狭まり慎重に歩きます。 一部ナイフエッジのような尾根もありますが、慎重に歩けばさほど危機感は感じません 見上げる山頂には一人の人影が見えます。朝半袖で登って行かれた方かな。それにしては早い! 途中の斜面では雪が締まっていて、おまけにトレースが薄いのでキックステップで登るがえらい・・・ 後続のパーティが見る見る近付いて来る。意地になって登る。。。(-"-;) |
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9:25 鞍部からいよいよ最後の斜面 | 9:41 最後の急斜面 チョッと緊張 |
鞍部に着き最後の登りに備え一服します。8人パーティはアイゼンを着ける事無く休まず登って行きます。 お茶で水分補給と写真撮影で暫しの休憩。呼吸を整えWストックにして、さて登ろうか。 最後の登り斜面ではアイゼンが必要かと思っていたが、日当斜面で結構緩んできていたのでそのまま登ります。 先行パーティは斜度が緩んだ辺りで休んでいたので、これまたクリアーします。 山頂が近付くに従って益々斜度がきつくなります。ズルッときたら谷までアレ〜と行きそうです。 最後の急斜面は緊張しました。(^。^;) 雪面の表面はモナカのようで、蹴散らした雪がパラパラ音を立てて滑って行きます。 |
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9:50 6年ぶりの能郷白山山頂マウスを当ててはダメ! | 樹氷でいいのかな? |
緊張の急斜面を登り切ると傾斜も緩み山頂は直です。誰も居ない山頂では6年ぶりの記念撮影です。 無積雪期の山頂は背丈の高い笹が茂っていて展望はよくないが、この時期は360度の展望です。 福井方面の白山、荒島、大長、赤兎、経ヶ岳などの山々がよく見えます。最近福井もご無沙汰です。。。 今年は部子山、銀杏峯辺りへでも出かけてみるかな。 山頂の低い木には樹氷?が出来ていました。前日の雨が凍ったのですね。 ここらで誰にも見られないのを見計らって早速、白山目がけ「シェ〜」をやっちゃいました・・・ そこえ8人パーティが到着し賑やかになって来たので、山頂南西端の白山権現社へ場所を変わります。 |
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白山権現社には予想通りに朝の半袖オジサンがおりました。 この方は滋賀の方で、毎年残雪期に此処へ登られているそうです。 今日は私が歩き出した登山口から2時間チョイで登った健脚家でした。σ(^◇^;)。。。 今日の登山者の中ではこの方が一番乗りでオイラは二番手だったようです。 無積雪期の能郷白山山頂は展望が良くないので、登山者は皆さん白山権現の周りへ集まります。 その祠は風雪に痛めつけられ、周りの板は外れて傾き、かなり傷んでおりました。 |
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白山権現社の南西にピークがあります。無積雪期には行けそうに無いが、今日は雪伝いに行けそうです。 そこで滋賀の方を誘い行ってみる事にします。滋賀の方も毎年この時期に来ていても行った事が無いので即OKでした。 |
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前山への尾根ルート | 山頂南西側のピークにて |
山頂に戻ったのが10:40だったので早速ランチにします。6年前の失敗があるので今日はビールは飲みません。 6年前の5月20日、その時も山頂一帯は残雪タップリでした。 しかし、虫の大群が飛び交い食事もまともに出来ない有様でした。ビールを飲み食事を慌しく済ませ、酔いが醒めない内に歩き出し、前山への登り返しが死ぬほど辛かったのでした・・・今回は大人しくおにぎりとラーメンです。 山頂でもウグイスの鳴き声がよく聞えます。ウグイスってどれほどの標高まで居るのでしょうね? 暫くすると滋賀の方は降りられ、入れ替わりに名古屋の単独のオジサンがやってきました。私もオジサンだが。(^_^;) 気さくなこの方とも暫し山談義をします。時間が経つのも忘れていましたが、気が着けば11:30です。 去り難いがそろそろ下山予定時間なので、山頂へ戻り写真を撮り直し下山をします。 この時間になると朝は全く見えていなかった御岳と乗鞍が微かに確認できましたが、画像にはハッキリ残りませんでした。 |
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荒島岳と白山 | 11:34 下山開始 急斜面は慎重に |
山頂を後にして直ぐに登山者とすれ違います。よく見れば朝歩き出して直ぐに追い越した方です。(^_^;) ここまで5時間掛かっています。さて何時に下山できるでしょうか? 急斜面を慎重に降りますが、まだまだ登ってくる登山者は居ます。 |
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12:14 前山への登り返しの尾根 | 12:25 名残惜しそうに振り帰る いい感じ! |
鞍部からは苦手な登り返しが緩やかですが続きます。 途中で数名とすれ違い、中間辺りで最後の登山者とすれ違います。皆さんノンビリですな〜(^^;) そう言えば先週日永岳で出会った岐阜市のKさんは、来週は能郷白山と言われていたのでヒョットして会えるかな? と思っていましたが、結局会えませんでした。土曜にでも登られたのかな? 前山では名残惜しんで記念撮影です。(^_^;) ここでスパッツを外し降ります。 |
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12:35 能郷谷へ急降下 | 13:37 下山後の楽しみ 冷たく美味しい |
前山を下りサングラスを付けたままだったので外し、ザックに入れていると山頂では圏外だったのにメールを着信。。 誰かなと見れば上さんでした。「三重県で震度5の地震があったよ!まだ山の中?雪崩れは大丈夫?」 メール返信は面倒なのでコールしました。心配してくれたのには驚きでした!(^。^;) 地震はこちらでも揺れたのかな?その時間は雪上歩きだったせいか全く感じませんでした。 この辺りからの登山道は、雪解け水が流れ濡れていてスリップしそうなので両端を選んで歩きます。 結構暑くなって来たので、残雪の汚れている表面を掻き分け綺麗な雪を掘り出し食べながらの下山です。 残雪期はこれが出来るので嬉しいね!すると突然残雪に足を踏み抜き、 両手を突いて倒れ、手にしていた雪オニギリがつぶれた時は笑えた。 林道まで降りた時、そのまま登山道を降りるか距離も長く10分余分に掛かる林道を歩くか迷います。 前回2回は足が疲れて急降下の登山道を下らず、そのまま林道を歩いて冷たい沢水を飲みながら下山したのだった。 今回も足には来ていたが、朝撮れなかった僅かな花の写真を撮る為にそのまま登山道を下りることにします。 |
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イワウチワ イワウチワの白 シロモジ? | |
スミレ アオキ ネコノメソウ | |
登山口に戻り、早速冷たい沢水で顔を洗い喉を潤します。キモチイ〜 帰る準備を終え、13:47に帰路へ着きます。林道を数百メートル下るとまだ何台かの車が駐車してあります。 その先の林道の西側斜面は今にも崩れそうな所で、道路脇にも石&岩が散乱しています。 三重で起きた地震が此方で起きていたら、この斜面は絶対崩れて通れなくなったであろう。(>_<) |
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6年ぶりに登った能郷白山は、やっぱり残雪が似合います。流石は美濃の名峰! でも、どうして6年も間を空けたのか・・・悔しい・・・来年からも残雪期に登るであろう。 しかし、もう少し雪解けが進むと虫の大群が・・・(-"-;) |
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(注)ルート図&高低図は実測ではないので正確ではありません |
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