05,8,28

空木岳
   2864m

(長野・駒ヶ根市)



林道終点P-(60分)-池山小屋(水場)-(36分)-マセナギ-(60分)-
マヨイ尾根-(62分)-分岐-(23分)-駒石-(28分)-駒峰ヒュッテ-
(9分)-空木岳-(40分)-分岐-(40分)-マヨイ尾根-(37分)-
マセナギ-(28分)-池山小屋-(38分)-林道終点P
高低差 1500m 距離 往復約15km
登り 5時間10分 下り 3時間20分
単独 車中泊 行き200km(5時間)帰り168km3時間

自分の行ける山ではないと思っていた空木岳
中・ア の名峰へ池山尾根から日帰りピストンする

体力の無い虚弱体質の自分には登る事がないと思っていた山「空木岳」。その山へ登って
見たいと思ったきっかけは以前、山で出会ったtomohikoさんからメールが届いてからだった。
内容は「あこがれの空木岳へ行ってきました!」だった。気になったので、詳しいデータを再度
送ってもらい「ごっちゃんでも日帰りできますよ」のメールに心が動かされたのであった。
しかし、行く機会を逃し前回の伊吹山から1ヵ月ぶりの山歩きである。チョッと心配だが、
取り合えず行ってみて、無理だったら撤退すればヨシ!の軽い気持ちで出掛けました・・・

アルプスなどの遠くの山へ行く時のスタイルは、何時ものように土曜の夕方発の車中泊だった。
土曜の仕事を早めに切り上げ、と言っても5時までやり入浴、食事と慌しくこなし5:40に家を出る。
小遣いの少ない貧乏人の為、高速はやめ国道をノンビリ走って行く。意外にスンナリ進み中津川
インター付近へ2時間、153号へ3時間だった。カーナビが153号ではなく中央道沿いの道を指示
したので、そのように進んだら飯田市の花火に出くわしてしまった。花火の煙に霞む市内を行くが、
意外に空いていてスンナリ通過できた。9:55に駒ヶ根の菅ノ台バス停Pに着くが、此処からが
大変だった!カーナビを林道終点にセットしてあったので、取り合えずバス停Pを右に見て左折
して進むがさっぱり分からん。大きな木に包まれているので、カーナビが受信出来ずに使用不可能
状態だ。結局、別荘地を20分右往左往して林道古城線らしき道に出た。
初めは舗装路で、徐々に簡易舗装になり後は未舗装の荒れた林道だった。20分ほど登り10:35
に林道終点Pに着く。すでに15台程が来ていた。直前に着いた三重ナンバーの若者が登る準備を
していたので「これから登るの?」「ハイ、避難小屋まで行きそこで泊まります。綺麗ですし、トイレ
も有るので車で寝るより快適ですよ。」そして暗闇に消えて行った。空は雲が多く星がかすかに見
れる程度だ。こちらはと言うと、何時ものように寝酒のビールを飲み、家にTELを入れ11:00就寝。
ZZzz・・・しかし、何時ものように何回も目が覚めたね。
後日談・・・後で分かったのだが、この日、長野のひらさんが直近くのキャンプ場にきていたらしい
       分かっていたら早めに来て再会出来たのに残念!

ヤマジノホトトギス ヒメシャジン ヨツバヒヨドリ
ヤナギラン
アキノキリンソウ ゴゼンタチバナの実
ホソバトリカブト ヤマホタルブクロ

5:10 明るくなるのを待ちスタート

味のある登山口表示板

夜中に登ってくる車も居るので時々目が覚めたが、予定の4:00にも車が入ってきて目が覚め起床。
5:00にはスタートする予定なので、ゆっくり朝食を食べる。おにぎり&サンドイッチと味噌汁でした。
あちらこちらの車のルームランプも付き出し、ほんのり明るくなりかけたのでトイレに行く。
トイレが有るとは知らなかったので実にありがたかった。当初の予定ではトイレのある菅ノ台バス停P
に停めトイレを済ませ暗いうちに林道を登ろうとしたのだが、料金(400円)前払いだったので
止めたのだった。ゆっくり準備をしていたら登り始める人が居たので、自分も明るくなるのを待ち
5:10スタートする。そしたら1人の青年が車からマウンテンバイクを出し準備をしていた。
え〜?あれで登るのかい?早速声を掛けてみた。「マウンテンバイクで林道を下り、桂小場まで行き
木曽駒から空木まで縦走して来てバイクを回収に行くんです」こりゃたまげた!
駐車場奥に標高1365mの登山口が有る。いよいよ高低差1500mを登るのである。

歩き始めは林道のような広さの登山道で、カラマツ林の中のを進む。秋には綺麗だろうな。岐阜には
これほどのカラマツ林は無いので羨ましく思う。徐々に登山道の幅も狭くなるが、緩やかな登りが続き
ウォーミングアップ気分で進む。足元には少しだが花も見え出した。40分程して左に切り開きが有り
駒ヶ根の街と南アルプスが見れる筈だが、もやって居て何も見えない。この先に旧池山小屋(水場)
表示板が有るが、左の谷へ100m下るらしい。暑くも無く、かと言って涼しくも無く、快調に進む。

5:56 日が差してきたので振り返る

5:45 カラマツ林の中の登山道

6:10 池山避難小屋近くの水場

歩き始めて丁度1時間で水場へ着く。ここには冷たい湧き水?沢水?が出ているので、1リットル
補給して5分の小休。ここで水戸市から来た年配の男性に追い着いた。この方も日帰りで登る
らしい。水場の直上に避難小屋への分岐が有り、100m先らしいので帰りによる事にして先へ進む。
ここからはコメツガ林に変わり、巻き道のような日の差さない緩やかな登山道が続く。
空木岳は急峻な山のイメージが有ったが、緩やかな登りが続くのが意外だった。

6:52 マセナギの表示あり

7:28 いよいよ地獄の始まり?

マセナギの表示が有るが何も見えない。多分尾根の向こう側が崩れているのだろう。
登山道も右斜面が左斜面に変わり斜度が増してきた。木のハシゴが現れてきて、次にスチール製
の階段が現れてきた。いよいよ地獄が近いかな?。この辺りは大地獄、小地獄と恐ろしい名前が
付いているヤセ尾根だが、tomohikoさんのメールでは、ネーミング程たいした事は無いと聞いていた
ので心配はしていなかった。尾根歩きになってからは秋のような涼しい風が吹いていたお蔭で、
暑さでバテル事も無く快調に歩けた。

7:34 少し展望が開けたがどこ?

7:38 いよいよ地獄の一丁目

地獄の花たち

空木平分岐から振り返ると雲海の上に南アルプスの峰々が丸見え!

9:17 分岐から先でやっと見えて来た空木岳

下は絶壁見ないように歩く

かなりの斜度があります

写真では分かりにくいと思いますが、よくぞこんな所に登山道を作ったと感心しながら登る。
橋の下は絶壁で落ちたら・・・やはり地獄だ!階段、ハシゴ、橋が無かったら絶対に行けない。
整備された方達に感謝、感謝!地獄と言えば、前々回に行った御嶽山には賽の河原があったし、
隣の美濃市には極楽寺と言う地名もある。地名ではないが、名古屋弁に「あのよ〜(あのね〜の意味)」
と言う方言がある。知らない人は会話の中に「あの世」が出てくると驚くであろうな。
大垣市には青小学校が有ったので驚いたが、地元の方に言わせると聞きなれた地名なので
気にならないらしい。新しく来た先生は、校名にが付いていると驚くのでは?
気分を変えて、面白い地名ではやはり岐阜市の又丸(またまる)と尻毛(しっけ)だろうな。
初めて聞いた時は大笑いだった。面白い地名が有ったら教えてくださいな!

7:50 迷尾根で8分休む

地獄の手前で横浜から来た年配者に追いついた。
毎日が日曜で気楽な為、昨夜は池山避難小屋
今夜は駒峰ヒュッテ泊との事。ん〜うらやましいね!
地獄が心配だったらしく、後を付いて来て一緒に
休憩する。避難小屋には数名が泊まったのだが、
夜遅く12:00頃に小屋へ人が入ってきたので
驚いたと言って見えた。あ〜暗闇に消えて行った
三重の若者だな、と直に分かった。
休憩を終え歩き出すが、下山者が次から次へと
降りてくる。結局、ここから先には大した地獄は
無かったし、その先の「ヨナ沢の頭」は確認出来
なかった。

8:40 いよいよ宝剣岳のお出ましだ!

9:00 空木平分岐 15分休む

気持ちの良い秋風に後押しされながら順調に高度を上げて行き、見晴らしの良い尾根に出た。
素晴らしい青空の中に中央アルプスの名峰、宝剣岳が姿を現した。この天気だと頂上からの
展望が楽しみで足取りも軽くなるり、暫く進むと空木平分岐へ付いた。この辺りでtomohikoさんは
暑さのためにバテたらしく、こちらがタイムを上回ってきたようだ。

分岐で15分休んでいる内に大勢の下山者が「ここが分岐か?」と言って立ち止まって行かれた。
大阪からの単独者が話し掛けてきたので、しばし相手をする。今日出会った下山者は殆んどが
ロープウェイから登ってこちらへ降りて来た縦走者ばかりだった。大阪の方なのに余り関西弁が
強くなかった?大阪のオッチャンで思い出すのが昨年の爺ヶ岳だ。登り始めて1時間ほどのケルン
で追いつかれ、色々な話をしながら結局頂上まで一緒だったあの仏壇屋のオッチャン元気かな?

分岐から空木岳が見えると聞いていたが、何も見えない。その代わり振り返ると南アルプスが
一望できた。花崗岩で白い甲斐駒もハッキリ見えたし、塩見岳の向うには富士山も確認出来た。
分岐から数十秒で展望が開け、オ〜登る事が無いと思っていた空木岳が見えて来た〜。感無量!
今日の行程の4時間は展望が無いが、残りの1時間は最高だ!

9:33   駒石接近

9:38   駒石通過


展望が開けてからはハイマツの中の踏み跡を緩く登って行く。この辺りからは右に木曽駒方面の
稜線上の山々。後は雲海の上に広がる南アルプスの峰々。ここまででもで充分なくらいだ。
二つ目のピークに駒石と名の付く巨岩有り。巨岩、奇岩を見ると登りたがる人が良く居るが、興味なし・・・

花崗岩が風化して出来たザレタ登山道をゆっくり登るが、流石に足も重くなり何回も止まり
周りを眺めては進むの繰り返しでした。でも確実に頂上は近くなって来ます。

10:03 駒峰ヒュッテも近づいてきた

10:06 こじんまりとした新しい山小屋だ

この山小屋は地元の山好きの方達が管理されているとの事。しかし、残念な事に楽しみにして来た
山バッジが無かった〜残念! ここは布団ではなく綺麗なシュラフが干してあった。
ここのテラスで5分休み山頂を目指す!と言っても直そこだ。

ん〜後5分かな〜遠く感じた

10:20 登り始めて5時間10分登頂!

小屋から9分で山頂到達!ん〜すばらし〜の一言。でも、何か変・・・? あれ〜誰も居ない。
ザックが2人分デポしてあるだけで、誰も居なかったのは意外だった。そうか?縦走組は下山
したり、通過した後なんだな。まっいいや、この方が静かで・・・先ずは展望を楽しむことにする。

赤梛岳と仙涯嶺が重なり右に南駒ケ岳

5月に登った糸瀬山

5月に登った糸瀬山が意外に近くに見れた。早速双眼鏡で確認した所、頂上手前のナギと頂上の登れなかっ
た巨岩が頭を出していたので、糸瀬山に違いない。あの時はこちらを見て登る事が無い稜線だと言って
眺めていたのに、今こうして空木岳に立っているのが不思議な感じだ。あの時出会った松本のSさん元気かな?

木曾前岳と駒ケ岳の間には穂高・槍も確認出来た 御岳の左奥には白山 言う事無し!

南アルプスもほとんどが確認できるし 塩見岳の後には富士山

御嶽山

三ノ沢岳

乗鞍岳

木曾前岳

駒ケ岳・中岳・宝剣岳

穂高・槍
 ↓

富士山
 ↓

登って来た池山尾根と空木平

空木岳最高点

唯一の花トウヤクリンドウ

駒石から見下ろす空木平避難小屋

頂上に着いて暫くして単独者が登って来た。水場で休憩中に追いついた方だったので写真を
撮り合う。しばし会話中にも1人が登って来た。少し風が有り寒い為、岩陰で昼食にする。
おにぎり1個とラーメンそして締めがナシ(幸水)で決まり!岩陰に居たため気が付かなかったが、
徐々に登山者が増えていた..。それでも9名だけでした。食事を済ませ皆さんの所へ行くと
賑やかな御婦人2人が居たので話しかけてみた。この2人は越百山でテント泊をして駒ケ岳まで
縦走するそうだ。一人の方は体格が良かったので、山歩きはダイエットに向かないらしい・・・
その人が「このストック誰の?」と聞いていた。五十肩になてから1年半ストック無しで通したが、
今日は不安だったのでストックを使ってきた。それを忘れていたので「私のです!」そしたらナント!
放り投げてくれた。ナント親切な方であろうか・・・(怒)
頂上に来て1時間が経つので、去り難い気持ちを断ち切って11:18下山開始。
メールを頂いたtomohikoさんが「展望が悪ければ花が咲いている空木平へ行き、展望が効けば
展望の良い尾根歩きか花廻りか大いに悩んでください」と言われたが、花より団子じゃなく
花より尾根歩き!を選んで降りていったのだった。

駒石から避難小屋を見下ろす。残雪期の避難小屋近くにはせせらぎが出来るらしいが、この時期には
干上がっていて水場は無いらしい。登山者に聞いた所によると、昨晩は駒峰ヒュッテが一杯で
泊まれなかった人達は避難小屋で泊まったらしい。それでも入れなかった人は暗くなって下山した
と聞きました。縦走の方達は大変だね。こちらは気楽な日帰り専門だ・・・(´。`)

11:58 空木平分岐
12:38 マヨイ尾根
マヨイ尾根手前の小地獄辺りで急に左膝に痛みが
急に出てきた。地獄へ着いて何かの祟りか!
はたまた魑魅魍魎の仕業か?それとも、誰かが
地獄へ落とそうとしているのか?そりゃ〜若い頃は
人並みに悪行もしたが、地獄へ落とされるほどの事は
したつもりは無い。取り合えず慎重に地獄を通過する。
痛い膝をかばいつつマヨイ尾根に着く。
そこでザックの中にエアーサロンパスが入れっぱなし
になっていたのを思い出し、早速吹き付けて7分の小休。
サロンパスの臭いに悪霊も退散したのか、これが良く
効いてウソのように痛みが取れたので快調に下る。
1:22 マセナギ

1:45 新池山小屋を見に行く

中も広く綺麗だ トイレも有り

1:44に池山小屋分岐へ着いたので、左へ100mの小屋を見に行く。
平成16年10月 駒ヶ根市制施行五十周年記念とあったが、この時に色々と整備をされたらしい。
外の水場は枯れていた。山小屋には珍しく、入り口がガラス戸だった。

1:50 分岐の水場に戻り10分休む。
冷たい水で顔、頭を洗いリフレッシュ!
タップリ喉を潤し、空になったペットボトルに水を
入れる。周りには花畑が有ったのであろう形跡が
残っていた。

2:38 3時間20分で駐車場に戻る。
まだ沢山の車が止まっていた。
早速、クーラーバッグの中の冷たいコーラでパンを食
べる。着替えを済ませた所へ頂上で写真を撮って頂い
た方が戻って来た。名古屋ナンバーだったので、HP
の宣伝の為手作り名刺を渡したら「帰って早速見ます」
とにこやかに帰って行かれた。

日の当らないコメツガ林

TOP

  ▲
空木岳

空木平

マヨイ尾根

小地獄
  ↓

林道終点P
  ↓
  


帰る準備が出来たので3:00に帰路に着く。帰宅予定時間6:00かな?駐車場から少し下った所にも
トイレのある大きな駐車場があった。途中、スキー場登山口からの登山道が交差しているのが視界
に入った。かなりの勾配に丸太の階段が続いていたので、こちらから登らなくて良かった〜。
昨晩は暗かったせいもあり、林道入り口が分からなかったので、注意をして降りて行く。明るい時に見
てみれば簡単だった。菅の台バスセンターを右に見て左へおれ、直に左右に横切る道が有るが、ここ
を斜め右の道を上へ上へと道なりに進むと右にスキー場が有る。更に進むと人工林の中の道になり、
暫く行くと右への分岐に着く。ここに「熊に注意!古城公園・磐田の森」の表示板が有るので右へ進む。
後はひたすら林道を行くのだが、後半は荒れているが何とか乗用車でも注意をして行けば入れるレベル
です。帰りは早く帰りたいので中央道で帰ったお蔭で、予定どうりに6:00に帰宅でき、夏休みも終わり
寮へ帰る息子の顔が見ることが出来たので「しっかり勉強しろよ!」とハッパを掛ける事が出来た。

新池山小屋

今回の空木岳は、山で出会った方からの一通のメールのお蔭で登れる事が出来た。
やはり山での出会いは大切である事を再認識したのでした。
池山尾根から日帰りをした人は7〜8人だったかな?殆んどの人はロープウェイで駒ケ岳へ
登り、こちらへ降りて来るみたいだった。登る事が無いと思っていた空木岳へ登れて、満ち
足りた気持ちで帰って来ました。
久し振りの百名山更新であったが、10年で13座なので完登まで後90年はかかりそうだ・・・

皆さん、日帰りで私にも登れる山が有ったら教えて下さい!

白山

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